![]() |
偏食やむりなダイエットで増える脚気予備軍
| 具体的な症状の現れ方 | |
| A | だるさ、頭痛、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、食欲不振、胃のもたれ、下痢、便秘、胸やけなど、いくつもの症状が同時にある場合もあれば、症状がまったくない場合もある。→青信号@へ |
| B | 疲れやすく、イライラする、集中力がなくなる、気力がわかない。どことはっきりしないのだが、体調がはっきりしない。→黄信号Aへ |
| C | からだ、とくに足がだるく、食欲不振、手足のしびれ、動悸、息切れなどの症状がある。 →黄信号Bへ |
| D | だるい、疲れやすい、食欲不振、吐き気・嘔吐、下痢、腹痛などの症状がある。味やにおいの好みが以前とは変わることもある。 →赤信号Cへ |
| ◆考えられる変調・病気 「だるい」とひとくちにいいますが、その原因をみるときは、まず「病気のため」にだるいのか、たんなる「疲労のため」なのかを区別しなければなりません。 目安は、以前とくらべてどうか、ということです。前はあまり感じなかったのに、ある時期から疲れやすく、だるさが続くようになったのなら、病的な原因を考えたほうがいいでしょう。 しかし、だるさは多分に精神的なものに左右されますし、個人差もあります。意欲に燃えている人は、少しのことでだるさなど感じませんし、いっぽう気の弱い人、神経質な人、失意のなかにある人は、人一倍だるさを感じやすい傾向にあります。 仕事の異動や引越しなど、環境の変化が疲れのきっかけになることもありますし、人間関係などがストレスになって、だるさという症状に現れることもあります。いずれにしても、ほんとうのところを見誤らないようにする必要があります。 |
||
| 青信号@ | だるさや、頭痛、めまい、立ちくらみなどの症状があったも、それが低血圧症によっておこる場合は、たいてい、あまり心配しなくてもいいものです。ふつう低血圧症というのは、血圧を低くする病気がなくて、遺伝的な体質のためおこる本態性低血圧(体質性低血圧ともよびます)のこと。たとえ最高血圧が100mmHg以下、最低血圧が60mmHg以下で、数値的には低血圧にあたる人でも、症状がなければ治療も必要ありません。低血圧の人は、無病息災で長生きする人が多いのです。 | |
| [対策] 規則正しい生活、バランスのとれた食事、できれば毎日運動を続ける、といったことが不快な症状をやわらげます。症状がつらく、がまんができない人は医師に相談して、血圧上昇薬を服用してみてください。漢方薬が効く人もいます。 |
||
| [受診] 内科 |
||
| 黄信号A | 疲労、頭痛、めまい、息切れ、動悸、多汗などさまざまな症状があるのに、原因となる病気がはっきりわからない場合、自律神経失調症という病名が使われることがあります。 心臓や胃腸など生命を維持するための臓器は、自分の意思にかかわりなく、大脳からの指令で働いています。その大脳からの指令を、からだじゅうに伝えているのが自律神経。いってみればからだのコントロール機能です。 大脳はまた、喜怒哀楽や心理的・社会的ストレスなどを受けとめるところでもあります。その大脳が強いストレスを受け、限界を超えて緊張状態が続くと、自律神経も影響を受けて、からだを正常に保とうとする機能がうまくはたらかなくなり、からだのさまざまな部分に不調が出てくるのです。 自律神経失調症には、心理的なストレスが原因でおこるタイプと、自律神経の中枢そのものに障害がある本態性のタイプとがあります。 |
![]() |
| [対策] 寝不足や、過労、不規則な食生活などをあらため、適度な運動で気持ちよく汗をかいたり、静かな音楽を聴いてこころを落ち着かせ、ストレスを解消するようにすると、不調はかなり改善されます。それでも症状が続く場合は、医師の診察を受けてください。 なお自律神経失調症の治療には、自律神経調整薬や精神安定薬、抗うつ薬などの薬を使う場合がありますが、かならず医師の指示にしたがって服用してください。 |
||
| [受診] 内科/神経内科/心療内科 |
||
| 黄信号B | からだ、とくに足(下肢)にだるさがある場合、ビタミンB1欠乏症の疑いがあります。 ビタミンB1欠乏症は、ふつう脚気とよばれています。かつての日本では、おかずの少ない白米を中心にする食事のために、たいへん多い病気でした(ビタミンB1は精白して捨てられる胚芽の部分に多い)が、現在ではかなり少なくなっています。 ところがさいきん、偏食や無理なダイエットによる栄養不良で、新たな"脚気予備軍"の人が増えています。ビタミンは、代内のさまざまなはたらきを順調に進ませる潤滑油のような役割をする物質です。毎日の食事を通じて、適正な量を補給する必要があります。 ビタミンB1が不足すると、神経機能の調節や、胃や腸などの消火器の機能がおとろえていきます。手足がしびれ、アキレス腱と膝がしらの腱の反射がなくなる(診察のさい、膝がしらをたたいて反射があるかどうかを調べるのは、神経のはたらきをみるため)、動悸や息切れ、といった症状も現れます。また発育期の子供の場合は、成長がとまることもあります。 |
|
| [対策] よほど重症の場合でないかぎり、医師の診断でビタミンB1剤(注射か内服)を使えばかんたんに治ります。日ごろから、バランスのよい食事をこころがけましょう。ビタミンB1を多く含んでいる食品としては豚肉、胚芽米、きなこ、落花生、ゴマ、ウナギ、たらこなどがあります。 |
||
| [受診] 内科/内分泌代謝科 |
||
| 赤信号C | 「だるさ」は、肝臓の病気をみつけるたいせつな症状の一つです。というのも慢性の肝臓の病気は、きわだった症状がおもてに現れない場合が多いからです。 急性肝炎は、おもにウイルスが原因でおこる急性の炎症です。初めカゼのような症状があり、やがて黄疸(皮膚などが黄色くなる症状)が現れ、全身の倦怠感、食欲不振、吐き気・嘔吐、下痢、腹痛などの消化器の症状や、高熱による頭痛、筋肉の痛み、関節の痛みなどの症状がおこります。味やにおいの好みが変わる人もいます。 肝臓には、体内に入ってきた毒物や有害物質をからだの外に排出する機能がありますが、急性肝炎はその肝臓の細胞が、ひろい範囲にわたって破壊される病気です。ふつう1〜2ヶ月で治りますが、約1%は劇症肝炎(意識障害をともない死の危険性が高い)になるといわれます。 いっぽう慢性肝炎は症状がないことが多く、肝機能検査で初めて異常に気づきます。6ヶ月以上にわたって肝臓の細胞が壊され続け、肝臓の正常な構造が傷つけられてしまう病気です。初めは症状がなくても、しだいに全身に倦怠感がでて疲れやすくなり、みずおちあたりの不快感や嘔吐、食欲不振、体重が減るなどの症状がおこることもあります。 慢性肝炎がこわいのは、一部が肝硬変(肝臓の細胞の壊死や組織の破壊など回復不可能なダメージをともなう病気)や肝臓がんに移行していくところです。またウイルスを、家族などまわりの人にうつす危険性もあります。 |
![]() |
| [対策] 肝臓の病気を完全に治す薬は、いまのところありません。専門治療も安静にして、食事療法で病気の進行をおさえ、肝臓がほんらい持っている再生能力をフルに発揮させるのが原則です。 急性肝炎は発生してから1ヶ月くらいは、できれば入院して、ベッドに横になり安静をまもります。立ったりうごいたりするだけで、肝臓に流れる血液が減り、肝臓に余分な負担がかかるからです。 慢性肝炎の人が自宅で療養する場合は、日常生活の工夫が必要です。食事は高たんぱく、高ビタミンを基本にして、栄養のバランスに気を配ってください。また、食べすぎて体内の脂肪を増やさないように注意します。アルコールは好ましくありません。 |
||
| [受診] 内科/消化器内科 |
||
| その他の<だるい症状がある病気>は次のとおり。 | ||
| ●高血圧 ●甲状腺の病気 ●腎臓病 ●糖尿病 |
||