ポイント@ 1日30分歩くことが目標。歩く前に準備運動を
ポイントA 筋肉を維持するために筋力トレーニングを組み入れる

健康的にやせるためには、適度な運動が必要です。脂肪を燃焼する有酸素運動のほか、筋肉をつける運動をプラスすると、太りにくい体をつくることができます。

運動の効果
インスリンの働きがよくなり、太りにくくなる

●食事だけのダイエットはリバウンドを招く
 減量には、食事量の制限が必要ですが、食事だけで減量するのは、体によくありません。
 私たちの体は、安静にしているだけでも、ある程度のエネルギーを消費します。生命を維持するために必要な最小エネルギーを、「基礎代謝量」といいます。基礎代謝量は、性別や年齢によって違いますが、40歳代の女性では1日1200kcalくらいです。
 脂肪組織1kgのエネルギー量は、7200kcalですから、もし絶食したとすると、計算上は6日で脂肪組織を1kg減らせることになります。ところが、絶食していると、体は使うエネルギーを節約しようとするため、実際には、1kgやせるのに、10日間くらいかかります。
 このような減量は、やせるのにかなり期間がかかるうえ、体力が低下したり筋肉が落ちたりして、体に悪影響を与えます。
 さらに、「リバウンド(元の体重に戻ること)しやすい」という欠点があります。ダイエットを行うと、基礎代謝量が減ります。そのため、ダイエット後に食事量を元に戻すと、以前と同じ食事の量でも減量前よりも太ってしまうことになるのです(ウエスト・サイクリング)。
 安全で健康的にやせるには、ある程度の食事制限に加えて、日常生活のなかに運動を組み込んでいくことが必要です。

●運動すると太りにくくなる
 運動には、食事で摂取したエネルギーを消費するというねらいがあります。しかし、運動のもつ効果は、これだけではありません。
 筋肉の細胞が、エネルギーを取り込むには、インスリンが必要です。適度な運動を続けていると、このインスリンの働きがよくなり、エネルギーが利用されやすくなります。つまり、エネルギーの消費が促進されるため、太りにくい体をつくることができるのです。
 インスリンの働きがよくなるため、糖尿病の予防にもなります。また、運動には血圧を下げる効果もあります。
 運動は肥満解消だけでなく、生活習慣病の予防や治療にも、直接役に立つのです。


ウエスト・サイクリングとは?
食事制限だけで体重を減らすと、脂肪以外に筋肉などの組織も減る。すると、基礎代謝量が低下するため、食事量を元に戻すと太ってしまう(リバウンド)。再び食事制限すると、脂肪とともに筋肉も落ちる。これを繰り返すと、どんどん体脂肪が増え、肥満になる。このような現象を「ウエイト・サイクリング」という。